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工事でやること

設備工事

電気工事

電気工事をするには電気工事士の資格が必要ですので、これは業者さんにお願いするしかありません。

天井裏、床下、間仕切り壁の中に配線が必要ですが、これらの工事は間隔が開きますので電気配線を一気に行うことが出来ません。
天井板を張る前、床板を張る前、間仕切り壁板を張る前で作業を分散する必要があります。

マルチメディアコンセント

我が家は森の中のハイテク住宅を目指していますので、全ての部屋に電源コンセントと一緒にネットワーク、電話線、TV端子を設置し、外にもセキュリティ用ネットワークカメラが設置出来るように軒下に電源とネットワーク端子を用意しました。

幸いなことに森の中にあるにも関わらず近くに電話局がある関係で光ファイバーを引くことが出来ました。
その代わり携帯は入りにくく、CSやBSは北アルプスが邪魔して電波が入りません。

制御盤

各部屋の開口部にはセキュリティセンサーがつけられるように信号ケーブルを張り巡らし、これらの信号ケーブルは洗面所上にあるロフトに集められており集中制御出来るようになっています。

サーバー

ロフトにはサーバーが設置されており、照明の制御やセキュリティカメラからの映像が保存出来るようになっています。

電子スイッチ

全ての照明は電子制御式で、ネットワーク式の電子スイッチが各部屋に設置され、これらのスイッチで照明のオン・オフを行うようになっています。
また、照明はコンピュータからも制御が出来ます。

キーパッド

玄関にはキーパッド式の電子キーが設置されており、解錠・施錠はキッチンからリモートで行うことが出来ます。


水道工事

エコキュート

基本的には水道管からの引き込み以外はセルフビルド出来ます。

ユニットバス、トイレ、洗面所、キッチンの設置工事は自分で施工しました。ただ、エコキュートの設置にはコンクリートの基礎を作らなければならないことや、機械が重いことなどから業者さんにお願いしました。

エクセルチューブ

水道工事というと鉛管や塩ビパイプを使って配管するというイメージがあったのですが、最近は温水も冷水も、やわらかい樹脂チューブを保温材で被ったチューブ(商品名:エクセルチューブ)で配管を行うようです。

鉛管や塩ビパイプを使うのに比べてパイプ長さをきっちと合わせなくても施工出来ることや、チューブ端を差し込むだけで接続出来るような配管材が用意されているので施工は割りと簡単に出来ます。

排水配管

残念ながら排水の方は、未だに塩ビパイプを使って、配管しないといけないので、少々面倒です。
排水は汚水がパイプ内に溜まらないよううにどの場所でも傾斜が出来るようにパイプの寸法を計算しないといけないので注意が必要です。


ユニットバス

ユニットバス内部

ユニットバスの取り付けはメーカの施工マニュアルに従って行います。

イメージ的には大きなプラモデルという感じの作りになっています。部材を取り付け部品でパチンとはめ込むという感じです。ただ、メーカの教育を受けた人が工事をするようにマニュアルが作られているため、所々に、意味がよくわからない部分があって理解に苦労しました。

トイレユニットの施工マニュアルは添付されてきましたが、ユニットバスに関しては保証の関係から、施工マニュアルが添付されてこないので、これを借用するのに若干の交渉が必要でした。

最終的には品質にかんしてクレームを出さないという念書を書いて施工マニュアルを借りています。

床足固定部.jpg

驚いたことにユニットバスの床は十数本のボルトで支えられており、さらにそのボルトはコンクリート基礎の上に接着剤で固定するようになっています。

浴槽にはお湯が約200リットル(200Kg)+使っている人の体重がかかりますので、地震が起きて横方向に力がかかった時に、こんな固定の仕方で大丈夫かと心配してしまいます。

排水トラップ取り付け治具2

いくつかの部品は締め付けトルクが指定されており、この指定に合わせるため、下写真に示すような締め付けの冶具を作りました。

この冶具と車用のトルクレンチと組み合わせて使用することにより締め付けトルクを管理しています。

壁

他に面倒な部分としては浴室に窓を設ける場合、ユニットバスの壁への穴あけ作業が必要です。

私の購入したモデルでは壁がタイルなので、この切断に慣れが必要でした。
同じように購入するモデルにもよりますが、壁に器具を取り付ける時にタイルに穴を空けられるドリルビットが必要になります。


トイレ

トイレ全景

トイレの設置は難しくありません。

施工マニュアル通りに作業をすれば半日で施工が完了します。

水周り全般に言えることですが、木材と陶器の間にコーキング材を充填する作業があり、この充填したコーキング材の表面がきれいに整わず、結構難しいと感じました。


洗面所

洗面ボウル

洗面台は洗面ボウルと天板を購入し自作しました。

天板に使えるような一枚板は高価ですので、天板にはログ材に色合いが似た集成材を使用しています。
天板にジグソーで洗面ボウルを固定する穴を空け洗面ボウルを入れて固定し、洗面ボウルと天板の隙間にコーキング材を充填します。

洗面台

洗面台の下地は厚手の合板を使って箱状に作り、この上に天板を固定しています。

最終的にはパイン材を使った框組の化粧板と扉を作り、下地の周囲に取り付ける予定です。

鏡・照明

洗面所の鏡もちょうどよいサイズが無かったので市販の大きめの鏡を切って、それに木枠を付けました。

照明も蛍光灯の中身だけホームセンターで買ってケースを木で作りました。


キッチン

キッチン全景

キッチンにはタイルを張った天板を使っています。

この天板は18mm厚の合板を2枚張り合わせ、その上に軽カル板を積層しタイルを貼っています。

流し

シンクには当初、ホーロー引きのものを使うつもりでしたが、ホーロー引きのシンクは和食器を落とした時に割れやすいとのことでステンレスの上にホーロー風のコーティングしたシンクを使っています。

IHヒータ

天板にはシンクの他にIHヒータも取り付けています。シンクもIHヒータも天板に穴を空けて上からはめ込んでいます。

キッチンの下地は洗面台と同様に厚手の合板を使って箱状に作り、この上に天板を固定しています。同様にパイン材を使って框組をした化粧板と扉を作り、この下地の周囲に取り付ける予定です。

換気扇

キッチンには壁取り付けタイプの換気扇を使っています。

排気は上に抜けますが、平屋ですので垂木と垂木の間に排気を通す必要があります。
ここではアルミのダクトパイプを使って排気を軒下へ誘導しています。ただ、ダクトパイプが1mあり、さらに深い角度で曲げていますので換気効率は若干悪くなっていると思います。


蓄熱暖房

蓄熱暖房

地域により差はあると思いますが穂高近辺では容量7KWの蓄熱暖房で4.5x6m(約15畳)の部屋を暖めるのには十分なようです。

蓄熱暖房は内臓ファンを回さなくても、少しづつ熱が漏れるので、夜間に蓄熱するように電源を入れただけで昼夜を通して部屋の温度が若干上がります。厳密の測定したわけではありませんが、私の家では冬の朝でも部屋の温度が10度より下がることはないようです。

この為、朝でも部屋が完全に冷え切ってしまうことはないという利点(欠点?)があります。
前日の夜間に熱を貯めるので、次の日に気温が高くても、すぐに冷ますことは出来ないので、部屋が暑くなってしまいます。この為、春先に暖房の電源を切るタイミングが難しいのが欠点です。

鉄製束

蓄熱暖房装置は重量が200Kgを超えますので床下の根太は金属製の束で補強しておきます。


薪ストーブ用炉台

薪ストーブ全景

木工と違ってやり直しがきかないことと、短時間で作業を完了しないといけないのでセメントの取り扱いは大変です。出来れば見栄えが問題にならないバーベキュー炉などで一度練習をしたほうがよいでしょう。

また、炉台は一端作ってしまうと移動や撤去が大変なので、薪ストーブを据え付ける位置は慎重に考える必要があります。私の場合、床が出来た後に最初に決めた位置に紙テープで炉台の大きさを描きストーブと同じ大きさの段ボールを置いてみたところ、動線を邪魔して使い勝手が悪いことがわかりましたので、位置を変更しています。
この時すでに屋根に煙突用に穴が開いていたので、このふさぐ費用が結構かかってしまいました。

動線は事前に図面上で検討していましたが、実際に出来あがってくるものは図面上でイメージしていたものと、かなり違って感じることがあるので注意が必要です。たとえば、寸法上は90cmあれば人が十分通れるはずですが、その近くにおいてあるものの圧迫感によって、心理的な通りやすさはかなり違います。

炉台拡大.jpg

レンガを敷き詰めた後でレンガ上に薄く残ったコンクリートを濡れたスポンジでふき取る作業があります。この時、レンガが濡れているとコンクリートが薄く残っていても気がつかないことがあるので注意が必要です。

私の場合、この残ったコンクリートに気がつかず、炉台上面が少し白っぽくなってしまいました。写真では分かりにくいかもしれませんが、レンガの表面が白っぽくまだらになっているのがそれです。後で金ブラシ等でこすって取れないか試してみましたが取り除くことは出来ませんでした。

また、ストーブと炉台で軽く100Kgは超えるので蓄熱暖房と同じように床下の根太には金属製の束を入れて補強しておきます。


換気

24時間換気扇

24時間換気のための換気扇を付けなければいけません。通常これはトイレの換気扇と兼用します。

換気口(外)

また、トイレの換気扇からの引き込みによって各部屋の空気が換気されるように部屋ごとに外気取り込みの換気口を付け、ドア下に空気が抜けるように若干の隙間を設けます。

トイレドア下隙間.jpg

特にトイレのドア下は全部屋の空気が抜けるため、他の部屋のものより広めにします。



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