ひとりでログハウスを建てる
ログ壁の組み上げは結構重労働です。長くても2時間毎には休憩を入れた方が良いと思います。
また、夏場には脱水症状を起こさないように十分な水分補給が必要です。私の場合はスポーツドリンク4リットルをクーラーボックスに入れて現場に持って行きました。
休憩の時に扇風機を使って強制的に体をクールダウンさせると疲れが少なくて済むようです。
まわりに十分な木立がある場合には、そこにハンモックを吊るのもお勧めです。
内装工事では木材の加工作業が多くなりますので作業場所が必要です。雨や雪の時でも作業が出来るように屋根のある場所に確保したほうが良いでしょう。
このログハウスは内テラスが結構広い(2 x 8mくらい)ので、ここを作業場にしています。
冬の間も工事する場合は、屋外に保管してある木材の上に雪が積もると、そこから木材を抜き出すのは大変です。当面必要な材料を屋内に保管して置くと便利です。
部材を切断する際に写真のようなウマがあると便利です。
丸ノコで細長い部材を直角に切断するには写真のようなガイドを作っておくと便利です。
ガイドは写真のように部材にあてて使います。
ガイドを部材にあてた後、丸のこをガイドに沿わせて右から左へ移動させて切断します。
ベニヤ板などを丸ノコで直線切りするには写真のようなガイドを作っておくと便利です。
床下工事をする際に床下を移動するために、すのこにキャスターを付けたものを用意しておきます。
ゴム製カケヤを使う場合は、ある程度の強さまではログ材を直接叩いてもノッチがつぶれることはありません。
それでも思いっきり力を入れて叩く場合には、ノッチを叩きつぶさないように図のようなあて木を使います。これはセルフビルドスクールで講師の方から教えていただきました。
ちなみに木製カケヤの場合は、叩く角度によってはログを変形させる恐れがあるので、どんな強さでも直接叩くのは危険です。
図では省略して四角に描いていますが、あて木本体にはログ材上面の溝と凹凸が合うようにハーフログを使います。
叩いた時に、あて木が落ちないようにハーフログ左右にベニヤ板を釘で打ちつけます。ここはコースレッドで固定してしまうと叩いた衝撃でベニヤ板が割れるので、衝撃がかかった場合には抜けるように釘で固定します。
また、普通の板や木片だと衝撃で木目に沿って割れてしまうのでべニア板を使います。このベニヤ板には交差したログ材をまたげるように切れ目を入れておきます。
あて木は使っているうちにカケヤの衝撃で両側のベニヤ板が頻繁に取れたり割れたりします。
これを避けるには両側に張り付けてあるベニヤ板をゴム板に換えると、ゴム板が衝撃を吸収するようになるので壊れなくなります。
ゴム板はホームセンターで四角い板を購入出来ます。これを半分に切ってコースレッドで留めています。ゴム板だと値段が高いのでホースを切って止めてもよいかもしれません。
ログ壁の表面に生えたカビには台所用漂白剤を薄めてスプレーで吹き付けることにより取り除くことが出来ます。
ログそのものも若干脱色されて白っぽくなってしまいますが、しばらく置くと日に焼けて目立たなくなります。
下写真のように深くまで入り込んでしまった黒カビは、市販のカビ取り剤などいろいろと試して見ましたが、なかなか取れませんでした。
試しに電動カンナで2mm程度削ってみましが、それでも取れませんでした。ここまでいってしまうとあきらめるしかないようです。
ログ積みはレベルと下げ振りを使ってログ壁の上面が水平であることと、ログ壁が垂直に立っていることを確認しながら作業を進めます。
しかし、どの程度垂直に保たなければならないのか、どの程度ずれたら修正しなければならないのかが分からずに1.5mの高さで内側に1cm倒れるまでログ壁を積んでしまいました。
そろそろ修正が必要と思ってチェーンブロックを使って外側に引いたり、油圧ジャッキを使って外側に押したりしましたが直すことが出来ませんでした。
最終的には大工さんに「バリをかう」という方法を教えてもらって修正出来るようになりました。
この方法は基礎と傾いた壁の間に斜め(ログ側上と基礎下をつなぐように)に余ったログ材などでつっかい棒をいれ、そのつっかい棒のログ側に接している端をバールを使って下へ押し込むことによりログ壁を外側に押し出すというものです。
このバリをかったまま、残ったログを修正しながら積んでいくとログ壁が垂直に補正されたまま固定されます。
私は経験していませんが、大工さんの話によるとログ壁が外側に傾いてしまった場合は傾いてしまったログ壁上端を反対側の壁からチェーンブロック等を使って引っ張って修正するそうです。
玄関床には大きめのタイルを張りましが、下地になる合板が薄い(18mm)せいで、その上を歩くと床自体がわずかにたわみ、これによりタイルの目地材にヒビが入ってしまいました。
下地を厚めに作るか、目地材の代わりに変形しても大丈夫なように弾力性のあるコーキング材を使うなどした方がよいでしょう。
タイルを張ってしまった後でタイルを剥がすのは大変なのでコーキング材を充填するしかありません。
作業を終えるには、野外に保管してあるログに覆いをかける作業や、ログ壁に屋根をかける作業時間が必要です。これには一人で30分程度かかっていました。雨が降ってから、この作業をやるとログが濡れてしまいますので、雨が降りそうな時は事前に分かっていると助かります。
このために携帯電話の天気レーダサービスを利用しました。
このサービスを使うと工事現場周辺の現在の降雨状況と数時間後の予想が分かります。2時間毎の休憩時にチェックするようにして、雨が降りそうな時には事前に作業を止めるようにしましたので、作業途中で雨に降られて困ったということはありませんでした。数時間後の予測だと結構予測精度が高いので、ほとんど外れることはありませんでした。
auで使えるサービスは利用料が月に100円程度ですので是非お勧めします。