ひとりでログハウスを建てる
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ツールのランクにもよりますが、ログ組時に必要な工具で合計数万円程度、内装工事で必要な工具で合計十数万円程度の費用がかかります。
私の場合はエアネイラーをネットワークオークションで購入した以外、ほとんどの工具はホームセンターで購入しました。
ホームセンターには激安(2〜3千円)の電動工具もありますが、使用頻度の高い電動工具(丸のこ、インパクトドライバ、ドリルドライバ等)は、精度や耐久性で問題が出る可能性がありますので、買わないほうがよいと思います。
また、充電式の工具はバッテリーが融通できるように同じメーカにそろえておいた方が便利です。
丸のこは一番使う工具ですので出来るだけ良いものを購入した方がよいと思います。
1回でログ材を切れるサイズの丸のこは入手が難しいので表裏2回の切断でログを切断出来るサイズのものを選びます。
写真のものはマキタの165mmの丸のこです。
ログ材の中には指定した位置に電気穴やダボ穴(TALOのログで直径28mm)が空いていないことがあったりするので、この穴をあけたり、基礎ボルトを通す穴をログにあけたりするのに強力なドリル(とログの高さサイズより長いドリルの刃)が必要です。
近くのホームセンターで大量に取り扱っていたので大半の電動工具はブラック・アンド・デッカーで統一しました。
コストパフォーマンス、耐久性ともに十分です。
インパクトドライバも使用頻度が高い工具です。仮床等の仮設工事などで部材を仮止めしたり、建具を固定したりするのに使います。
内装の金具止めなどインパクトドライバでは強すぎるねじ止めに使ったり、ねじ止めする部材に穴あけするのに使います。コード式でも出来ますが、広い作業現場ではコード式では不便です。
天井材などに天窓や換気用の大きめの穴をあける際に必要です。
塗装面を整えたり、加工部材の表面を整えるのに使います。
床面等、広い塗装面を整えるにはベルトサンダーのように効率的に磨ける工具が便利です。
夜間作業や、床下に入って作業する場合に使用します。
建設中に基礎内に溜まった雨水を基礎の外に吸い出すのに使います。
天井板張りには大量の釘打ちを行いますのでエアネイラーは必須です。
ログ壁を組み上げる際にログ壁が垂直に立っているかどうか確認するのに下げ降りは必須です。
建築中にはログ材に限らず取り付けた部材の水平を確認することが多いのでレベルは必須です。
短いとレベルを当てる部材表面のデコボコの影響で誤差が出てしまうので、少し長め(60cmくらい)のものを使います。
メジャーもよく使います。尺のベルト幅が狭いと長く伸ばした時に折れて使いにくいので、なるべく幅の広いものを選びます。
水平に伸ばしてみて(1〜2mくらい、出来るだけ長い方がよい)折れないものがよいと思います。
また、私だけかもしれませんが、メジャーはよく地面に落とすのでゴムのガードが付いている方がよいかもしれません。
長尺の部材に墨引きをする場合やカッターによる断熱材の切断などで長い定規代わりに使います。
同じサイズの定規を買うと1万円以上しますが、アルミフレームだと数百円でホームセンターで購入出来ますし、直線精度も結構ありますので十分使えます。
ログ材のノッチを叩き込んだり、ダボ打ちに使います。
頭が木製のものは割れてしまうので頭がゴム製のものがお勧めです。
ログハウス一軒を組み上げるには数本のカケヤをつぶすという話を聞きましたが、私の場合は最初に購入した1本だけで済んでいます。
振り上げた時に手からすっぽ抜けないように柄には滑り止めを巻いています。
ダボ打ちの時に補助的に使用します。
ゴム製のものが見つからなかったので木製のものを使いましがたログ壁が積みあがるまでに2本つぶしました。
ログのノッチにシーリング材を塗る為に使用します。
ログのホゾに断熱材を固定したり、天井に断熱材を固定するのに使用します。
ログ材を間違って取り付けた場合にログ材を外すのに必要です。
建具など部材の中には木箱に入ってくるものもあるので、これらの開梱にも必要です。
また、内装工事中には建具等の取り付けで位置調整などにバールを使いますが普通のバールだと痕を付けてしまうので頭の広い内装用のバールを使います。
天井材や床材などホゾのある部材を収めるのに使用します。
長いものはログ材の高さ方向に通しで穴を開ける場合、大口径はボルトの座彫り等に使います。
足場組み立てや通しボルトの締め付けに使います。
ボルト締め作業で回り止めに片側のボルト頭を押さえるなど補助的に使います。
普通のハサミより、少し頑丈に出来ているものです。
細いロープを切ったり、グラスウールの断熱材を切ったりと比較的使います。
薪ストーブの炉台などコンクリートを使った作業をする場合に必要です。
部材の切断時に部材を固定するのに使います。
クランプの使用頻度はかなり高いと思います。最低でも45cmのものを2本用意しておいた方がよいでしょう。
家具を作る場合には長いもの(90cmくらい)が数本必要になります。
天井板の取り付けなど長い部材を一時的に支えておくのに使います。
腰より高い位置にログが積み上がると、かけや作業がやりにくくなりますので足場を高くしないといけません。
梯子タイプの脚立だと不安定で危ないので、写真のような大径型の脚立をお勧めします。
写真のものは高さが調整出来ますので、適切な姿勢で作業が出来ます。
高い場所への軽い部材の取り付けや塗装などには梯子タイプの脚立を使用します。
作業範囲が広い場合には2つの脚立の間にアルミ製の渡し板を渡して一時的な足場として使います。
ただし、安全性を考えるとあくまでも補助的な足場と考えた方がよいと思います。
部材に線を引くために使います。
少し濃いめ(やわらかめのB以上がお勧めです。
鉛筆の芯が固いと木材に痕が残ります。)の普通の鉛筆でかまいませんが、ホームセンターで墨引き用シャープペンが買えますので、こちらの方が削る手間がいらずに便利です。
排気口などを開ける場合に大口径の円を書くのに使います。
墨線を消すのに使用します。
建築現場の掃除で家のまわりに木屑をちらしてもかまわないのであればブロワー(ホームセンタで二千円くらい)を使ってゴミを吹き飛ばすのが楽です。
吹き飛ばせない場合、最低限、ホウキとチリトリは忘れずに用意しておきましょう。
建設地が山に近い場合に熊避けに使用します。
数年に1度の割合で山にエサが不足すると熊が里まで下りてきます。建築時に、たまたま、その周期に当たったようで、すぐ近くで熊が目撃されていました。
気晴らしに加えて、時間を知るのにも便利です。
夏場の休息時に体を冷やすのに使います。
休息時に体を冷やしておくと翌日の疲れのとれ具合が違います。
ログ壁を補正するのにログを引っ張ったり、部材を高い位置に持ち上げる際にロープの代わりに使います。
ハサミで簡単に切れる割には引っ張り強度が結構あるので使い勝手がよいものです。
オービタルサンダでは届かないような隅を削ったり、細かい部材を塗装する際に表面を整えるのに使います。
基礎ボルトの長さを調整するのに使います。
金のこでも同じことが出来ますが、作業効率が全然違います。
グラインダから飛ぶ火花が木材の表面に飛ぶと黒い斑点が残ります。この斑点はなかなか取れないので、木材の近くで作業する場合には、木材をブルーシートや段ボールで覆っておいた方がよいでしょう。
家具を使う際に部材の木造り(木材の直角平行を出し寸法を揃える)に使います。
カンナ技術の未熟な者にとっては必須の道具です。
シーリング剤や塗料で汚れることが多いので作業着として1000円くらいの安いつなぎを使っていました。
つなぎは洗濯を繰り返して数ヶ月使うと袖やポケットを留めるマジックテープが馬鹿になってきますので、そうなったら、切断してウェスとして再利用します。
夏の炎天下で作業するには帽子は必須です。
ヘルメットもあったほうがよいとは思いますが、使う機会はそんなにありません。
ログを足の上に落とすと結構痛い(下手をすると指先を骨折する可能性もあります。)ので、つま先に鉄板が入った安全靴がお勧めです。
部材運搬時に木材のバリが刺さらないようにするためと、すべり止めに500円程度のゴム素材の薄い手袋があると便利です。
軍手はバリが手袋を抜けて手に刺さりますので、やめた方がよいと思います。
また、皮手袋は蒸れますし、汚れても水洗い出来ませんので、あまりお勧めしません。
ボルトやレンガの切断にはディスクグラインダを使いますので防護めがねと防塵マスクが必要になります。
メガネ型のものは汗をかくと曇り易かったので、帽子に付けるバイザー型のものを使いました。
腰に巻く道具袋は必須です。また、腰が悪い場合には幅の広め安全ベルトがお勧めです。
よく使う工具を作業場所まで、まとめて運ぶのにバケツ状の道具袋もあると便利です。
天井工事や床工事等でひざをついて作業する時に、ひざプロテクタがあると作業も楽ですし、ひざにアザを作らずにすみます。
冬場の防寒対策として、作業着の下に着るジャージ素材のつなぎ、両腕が動かしやすいダウンベスト、カイロ、ゴム製防寒靴下などがお勧めです。
屋根の垂木取り付けでは上向きで作業することが多いのでサングラスがあるとまぶしくありません。
汗を拭くだけでなく、ケガをした時の止血などにも使えますので2枚以上用意しておいたほうが良いと思います。
一人で作業をする場合は、大きな事故が起きて動けなくなる可能性があるので、助けを呼ぶ手段として作業中は常に携帯電話を身につけておくことをお勧めします。
ログ保管時に上にかけるブルーシートとログ間にスペーサとして挟む杉荒材(板材、角材)をログが搬入されるまでに入手しておく必要があります。
ブルーシートはホームセンターでも買えますが、在庫しているものはサイズが小さい場合(5m x 5m等)があるので、あらかじめ大きいサイズ(10m x 10m又は10m x 7.5m)があることを確認しておいた方がよいでしょう。
小さいものを重ねて使ってもかまいませんが、長い時間保管する場合は重ねた部分から水が浸入してきますので時々チェックしないといけません。
使用枚数は建てるログの大きさによりますが、私の場合は10m x10mのものを4枚、5m x 5mのものを4枚最初に用意しました。ブルーシートはログの上にかけるだけでなく、地面からの湿気や雨の跳ね返りを防ぐために、ログの下にも敷くようにしてください。
杉粗材はログ搬入時に収めてもらうように業者さんにお願いしました。
忘れがちですが釘やコーススレッドなどの消耗品も事前に購入しておきます。
作業を始めると毎回のように何かが足りなくなるものです。
私の場合は作業現場から車で5分程度のところにホームセンタがあったので助かりましたが、作業現場が交通の不便な場所だと、この買い出しだけでかなり時間をロスすることになります。